宇野昌磨選手が北京五輪フィギュアスケート ショートプログラムで使用した曲

北京オリンピックフィギュアスケートショートプログラム宇野昌磨選手が使用した音楽は、前半はアレッサンドロ・マルチェッロ作曲「オーボエ協奏曲ニ短調」第2楽章から、後半はアントニオ・ヴィヴァルディ作曲「チェロ協奏曲ハ短調」(作品番号RV 401)第3楽章からという、複数の作品を組み合わせたものです。

宇野選手のスケートを見ていると、選手の表現とバロック音楽の美しいメロディや魅力的なハーモニーが合わさって、フィギュアスケートが総合芸術にも思えます。

マルチェッロのオーボエ協奏曲は映画「ベニスの愛」に使われたことでも知られていますが、ヴィヴァルディのチェロ協奏曲は今回の宇野選手のフィギュアを見て初めて知りました。このようなきっかけでも音楽と新たな出会いができて、ありがたいです。

 

それぞれの曲が聞ける動画を以下に貼り付けます。上から、マルチェッロの「オーボエ協奏曲ニ短調」第2楽章、同曲全曲、ヴィヴァルディ作曲「チェロ協奏曲ハ短調」(RV 401)第3楽章。全てNAXOS JAPANのYouTubeチャンネルにアップされたものです。

 

・アレッサンドロ・マルチェッロ作曲
オーボエ協奏曲ニ短調」から第2楽章

Alessandro Marcello
Oboe Concerto in D Minor
II. Adagio

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・アレッサンドロ・マルチェッロ作曲
オーボエ協奏曲ニ短調」全曲(11分20秒ほど)
第2楽章アダージョは3:30あたりから

Alessandro Marcello
Oboe Concerto in D Minor

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アントニオ・ヴィヴァルディ作曲
チェロ協奏曲 ハ短調 RV 401:第3楽章(長さ約3分20秒)

Antonio Vivaldi
Cello Concerto in C Minor, RV 401
III. Allegro ma non molto

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すこし調べたところ、ヴィヴァルディの「チェロ協奏曲ハ短調」は二つあるようです。作品番号でいうと、RV 401とRV 402。今回のオリンピックのフィギュアスケートSPで宇野選手が使ったのはRV 401の方。

マルチェッロやヴィヴァルディと同時代(17世紀後半~18世紀前半)のヨーロッパで活躍した音楽家は、バッハやヘンデルが有名ですね。

ちなみに、当時のヨーロッパの歴史についての本は色々あります。例えば、近藤和彦著『近世ヨーロッパ』(山川出版社、2018年)は、17世紀や18世紀を含む西暦1500年頃から1800年頃のヨーロッパ史を扱ったコンパクト(90頁ほど)な書物ですが、様々な事を知ることができます。